1820184月
母篇 第1話 はじめに

母篇 第1話 はじめに

こんにちは、箕面市の桜井で歯科医師をしている高島隆太郎と申します。
1979年生まれの生粋の箕面っ子で、2児の父です。

このたび『母と子のお口の健康手帖』と題して、お母さまとお子さまに役立つお口の情報をお届けしていきます。

赤ちゃんや子どもの成長において、身体のなかでも最も神経が分布していてとても敏感な場所である『お口』はとても大切な役割を担っています。
例えば、この世に赤ちゃんが産まれてすぐに行う動きのひとつである”哺乳”。お口をフル活用して行う”哺乳”の役割は、単に赤ちゃんが栄養を取り入れるだけの行為ではありません。大切な存在であるお母さんの胸にお口を密着させることで、鼓動や体温・声や皮膚の柔らかさなどを母子が共有することで、心の絆を紡いでいく大切なスキンシップの一つとなります。お口を介したやりとりは、手や言葉でのやりとりと同じように、豊かな感情を築き、お子さまの心と体の成長を促して、やがて自立へとつなげていくことができるのです。

生後間もなくは母乳を飲むことしか出来ない未成熟なお口。首が据わる、腰が据わる、ハイハイするなどの身体の成長とともにお口も成熟していき、なんでも噛めるお口へと成長するさまに、人間の逞しさを垣間見ることができるのです。

また、長い年月をかけて人類が編み出してきた”子そだての業(ワザ)”のなかには、現代の子育てにおいても大変役立つ・便利なものが、実はたくさんあります。近代化とともに忘れられてしまったけど、科学の裏付けでその大事さが再認識された”子そだての業(ワザ)”情報もお伝えしていきますので、どうぞお付き合いください。

『母と子のお口の健康手帖』でお伝えできた”子育てのヒント”が、みなさまの健康な家庭づくりの一助となれば、とても嬉しいです。